八王子市第2の玄関口、京王八王子駅。京王線は本来、新宿と八王子を結ぶ目的で建設されたもので、京王の"王"は八王子の王に由来する。かつて東八王子と呼ばれていた時代もあったが、その後京王八王子に改められた。東京西部に位置する八王子市は奥多摩町に次ぐ面積をもち、住宅や教育施設の増加が著しいものの北部には全く鉄道がない。このため必然的に人の流れはJR及び京王八王子駅へと集中する。京王八王子駅のホームは両端が道路にはさまれているため8両列車しか入れず、毎回高幡不動にて連結作業を余儀なくされていた。このため同駅ホームを地下化・延長し、輸送力を増強させるといった案が浮上したのである。 着工より数年を経て'89年4月2日ついに地上線ホームはその役目を終え、列車発着は地下ホームへと移行した。木造駅舎はデパートに姿を変え、旧ホーム跡地には大型バスターミナルが完成、ロータリーの反対側にも駅入口が新設されるなど、大幅に利便性が向上した。八王子市民としてはいっそこのまま甲州街道の地下を走り、サマーランドあたりまで延伸してもらいたいものであるが、やはりかなわぬ夢なのであろう。 |
【京王八王子駅地上時代のホーム】 |