田町商店街今昔比較

田町商店街
１本のビルになった１つの街

【山手線田町駅 '89年/'03年】

右側の商店街は取り壊され、１つのビルになった。駅のたれ幕には「くらしを未来を築きます消費税４/１実施」とある。フラスコ型プチロータリーは今だ健在。

【消えた田町商店街】

学生街ということで写真屋の名は慶愛堂。現在はなぜか薬屋に転業している。かつての撮影地点がさっぱりわからず森永ビルの階段の写りを頼りにシャッターを切った。

田町・三田といえば慶応大学。私もかろうじて模擬試験で行ったことがある。駅を降りると近代的な森永ビルと、それとは対照的な木造まじりの商店街が向かい合っていた。この商店街は田町商店街といい、入口には"札の辻方面近道"と書かれ道行く人をさそった。しかしこれらの商店街ももはや老朽化が著しく、朝夕ラッシュ時の歩行者混雑も激しくなってきたこともあり、ついに西口地区再開発案が浮上した。その結果、田町商店街は１本の高層ビルへとまとめられ、歩行者デッキで駅と結ばれることとなった。例の"近道"は消滅したが、歩行者の通行は快適になった。一部の店舗は再開発ビルの中へ取り込まれ、同じ店とは思えないくらいきれいになっている。しかしその一方で、どこへ行ってしまったのやら見あたらない店も多いようだ。また当時、田町駅自体も駅ビルとして生まれ変わると聞いていたが中止になったのだろうか、今だ昔のままである。